
「추석(秋夕/チュソク)」は、韓国の代表的な「명절(名節/ミョンジョル)」です。「명절(名節/ミョンジョル)」とは、国が定めた国民的休日、記念日のこと。「秋夕(チュソク)」は、先祖に1年の豊作を祈り、感謝する行事です。先祖を敬う精神が根強く、農業が中心だった韓国らしいですね。
「秋夕(チュソク)」は、旧暦の8月15日。その前後の日(旧暦8月14日、16日)もお休みになるので、最低でも3連休になります。土日と重なると、5連休になる場合もあります。旧暦ですので、その年によってお休みの日が変わり、2009年は、10月3日(土)、4日(日)、5日(月)が「秋夕(チュソク)」です。
秋夕が近づくと日本の大晦日のように市場やデパートの食品売り場は大にぎわい、台所を預かる女性たちはご馳走の準備に忙しくなります。お供えものだけでなく、食べきれないほどのご馳走を用意するのが主婦の腕の見せどころ。親族の多い家では本家のお嫁さんだけでは手が足りず、親戚中の女性たちが協力して作ります。
秋夕の代表的な料理は、新米で炊いた栗ごはんに里芋の澄まし汁、それと松餅(ソンピョン)というお餅でしょう。松餅は新米(うるち米)の粉をこねて、その中に初物の栗や豆のを入れ、松葉を敷いて蒸したものです。家々によって味が違うのも楽しみのひとつ。半月もしくはあさり型の食べやすい大きさなので、いくつでも口に入ってしまいます。幼い頃、「松餅が上手に作れると素敵な男性に出会えるよ」とおだてられて手伝ったのも懐かしい思い出です。

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